生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)
生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)
高血圧は、生命にかかわる病気です。生活習慣を改善し、速やかに治療する必要があります。
血圧は血液が全身に送り出される際の血管にかかる圧力のことです。
「収縮期血圧」は、心臓が収縮して血液を全身に送り出すときに血管の壁に与える圧力で、「拡張期血圧」は、心臓が拡張し、血液を送りこんだ時に血管の壁にかかる圧力です。この圧力が基準値より高くなった状態を高血圧といいます。高血圧は最も多い生活習慣病で日本の高血圧人口は約4300万人と言われています。
高血圧が続くと、全身の血管の動脈硬化が進行し気付いたときには脳卒中、心筋梗塞や腎不全などの合併症をおこしてしまうことが少なくありません。そのためサイレントキラー(沈黙の殺人者)と呼ばれています。高血圧の怖さはこうした合併症をおこしてしまうことにあります。高血圧そのものよりも、それが原因でこのような合併症がおこり、しかも悪循環をきたすという点に、高血圧の怖さがあります。高血圧以外の危険因子が重なると血管合併症の危険度が急激に高まります。
日本では成人の約3人に1人は 脂質異常症が疑われるといわれています。
脂質異常症は血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が高い、HDL(善玉)コレステロールが低い状態のことをいいます。コレステロールは脂質の一つでホルモンの原料になったり、細胞膜を作る、脂肪の吸収を助ける、といった働きがあり、中性脂肪はエネルギー源として働きますが、過剰になると体に障害をもたらします。
特に女性は閉経前後になると、血管壁にコレステロールが蓄積するのを防ぐエストロゲンという女性ホルモンが減少するため脂質異常症が発症しやすくなります。また糖尿病があったり喫煙する女性は男性より心筋梗塞にかかりやすいといわれています。脂質異常症になるとコレステロールが血管内にたまり、血管の中が狭くなります。脂質異常症を放置していると心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなりますが、自覚症状がないため自分ではなかなか気がつくことができません。高血圧と同様サイレントキラー(沈黙の殺人者)と呼ばれています。
糖尿病に対する正確な知識を持ち、的確かつ丁寧な指導を受け、生活習慣を見直しましょう。 糖尿病の症状ははじめのうち、痛みなどの自覚症状がないため、検査で血糖値が高かったり、治療が必要といわれたことがあっても、そのまま治療を受けない人が多いです。上記リストで気になる項目があった場合には、一度医師による診察をおすすめします。
糖尿病の大半を占める2型糖尿病の発症原因は、大きく遺伝因子と環境因子になります。遺伝因子とは、両親や兄弟が糖尿病であるという遺伝体質のことです。また環境因子とは、肥満、過食、高脂肪食、運動不足、ストレス、喫煙などです。これらの因子が重なって、糖尿病は発症すると考えられています。
協力医療機関